ひみつ
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「あっまいわね−」 何も言わぬサンジを一人キッチンの中に置いたまま甲板の方へ歩いていこうとしたら、いきなり声がかけられて驚き振り向くと、そこにはいつのまにかナミが立っていた。 (神出鬼没なやつ) ふとそんな単語が脳裏をかすめるがいちいちそれに腹を立てるのもいいかげん長いのか短いのかわからないが密度は濃い時間の中、あきらめてきたので無視して前を通りすぎようとすると 「ほんとはね」 と声がかかる。 「ほんとはあんたあご引いてなかったからもうすこし高かったの。サンジ君よりも身長。」 「……」 その台詞につい振り向いてしまった。 するとそこには勝ち誇ったようなナミの笑み。 はめられた、と思ったのはその笑みのまま口が動いたとき。 「――――って言ったらどうする?」 にやりと笑うその顔を見てまったく、サンジはこいつのどこがいいのかと空を仰いでゾロは思う。 うわっつらはともかく中身はこれなのに。 それも知っているはずなのに。 ふかぶかと本当に心のそこからため息をつきたくなったがそんなことをしてもいっそう相手を喜ばせるだけだということも知っている。 ため息の代わりに肩を落とし 「しねぇだろ?」 と確信をこめて言う。 「お前のプライドがそんなことさせね−だろ?」 どんなに暇つぶしといえど自分の商売道具を使うのだ。 そんなことなどするわけがないと確信をもって言える。 今度はナミが肩をすくめる番だった。 「何よ。ずいぶん信用されてるのね」 「他のことはともかくその点に関してはな。そんなのとっくの昔に俺もお前も回りも知ってることだろ?」 間髪いれずに答えられた一点の曇も迷いも無い強いその言葉に気を取られている間にゾロはきびすをかえしその場を去る。 「……何よ」 取り残された形となったナミはその言葉に目を2,3回瞬かせてから、その去り行く背中に無意識に小さく声をこぼした。 |
*END*
あたしはゾロナミ好きなんですけどね。
仲間意識と恋愛感情ぎりぎりライン希望ですが。
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↑コメントはそのままおうべちゃんの。